ものがたり食堂Vol’09

みなさま、こんにちは。
梅雨も明けて本格的な夏がやってきましたね!!!バカンスの準備はできてますか??私はどこへいこう??なにしよう??なんて考えながらニヤニヤしております☻
さてさて、先週開催いたしました『ものがたり食堂Vol’09 』今回のものがたりは『Le petit prince 小さな王子さま』でした。
ある方の提案で今回はしおりをご用意しました。
食事の前のプロローグとして、よりワクワクしてもらえるようにという試みは、また新しいエッセンスとして『ものがたり食堂』に素敵な彩りを与えてくれたとおもいます。
2015/7/17
絵本「Le petit prince 小さな王子さま」
お待ち頂いてる間にしおりでワクワク感を☻
ちゅういじこう 思い出のメモなんていう何だか懐かしいコンテンツもあったり。内容も物語にそった言葉使いや言い回しになっていて食事前の良いアプローチに仕上がってました。
アミューズ
『王子さまが愛した気難しいバラのジュレ』
王子さまの星には王子さまが大事に大事にしているバラがありました。
バラは自分の美しさを鼻にかけて、王子さまを苦しめ始めました。
嘘をついたり、強がったりと。
とうとう嫌気がさした王子さまはバラを置き去りにして旅に出かける事にしました。
ジュレはローズヒップとハイビスカスのハーブティーにローズエッセンス加えた夏らしい食感。その上に桃のリキュールで香り付けした自家製のピクルス プチトマト、パプリカ、クランベリーを添えました。
前菜
『6つの星の変わった住人たち』
王子さまが旅をする間に出会う変わった星の住人たちを表現しました。
- 自分の体面を保つことに汲々とする王様
- 賞賛の言葉しか耳に入らないうぬぼれ屋
- 酒を飲む事を恥じ、それを忘れるために酒を飲む呑み助
- 夜空の星の所有権を主張し、その数の勘定に日々を費やす実業家
- 1分に1回自転するため、1分ごとにガス灯の点火や消火を行なっている点燈夫
- 自分の机を離れたこともないという地理学者
1、王様はマスカルポーネチーズ、イチジク、くるみをボール状に丸めて周りを自家製のローストビーフの千切りで覆いました。
2、うぬぼれ屋は生ハムメロンならぬ、生ハムピーチ!!香り高い桃の甘みと生ハムのしょっぱさはメロンとの組み合わせをも上回る美味しさなんです🎶
3、呑み助はトリフのようにココアで覆いましたが、中身はラム酒につけたプルーンです。その中にクリームチーズを詰めて、少しデザートのような味わい。
4、実業家はフォアグラを少し加えたレバーペーストにチョコレートを垂らしてより深みを与えました。
5、点燈夫はポテトサラダ。丁寧に炒めた玉ねぎ、人参を加えた優しい味わいのポテトサラダをボール状に丸めてゴマとイタリアンパセリで覆いました。
6、地理学者はグリル野菜のマリネに北イタリアで主食にされているポレンタを添えてみました。王子さま曰く、彼が一番まともなように思えたそうなんです。
変わった6人の表現は 食材の組み合わせから感じる『本当に合うの??』と思われそうなものをチョイス。あ、でもでも最後の地理学者は王子さまの言う通りにまともな組み合わせにしてみました☺︎
メイン
『ぼくが見つけたさばくのオアシス』
王子さまが6番目の星で出会った地理学者の勧めでやってきた地球。王子さまとぼくが出会い、ぼくに出会うまでの素敵な話をしてくれますが、ぼくは故障した飛行機をサハラ砂漠で一週間分の飲み水があるかないかという生きるか死ぬかの状態でした。
「砂漠が美しいのは、どこかに井戸を隠しているからだよ…….」
果てしない砂漠の中で見つけた井戸のようにみずみずしいナスを使ったメイン料理。
パトゥルジャン・イマム・バユルドゥというお坊さんが気絶したという意味のトルコ料理。みずみずしいナスに炒めた玉ねぎとトマトを詰めた冷たいお料理。ここにソースとして、ひよこ豆のペースト、フムスを一緒に召し上がってもらえるようなラップサンドにしました。
デザート
『困った植物バオバブの木の芽と熱々ベリーソース』
テーブルの真ん中に最初からディスプレイとして飾っていたチョコレートケーキをデザートとしてお出しました。
井戸を見つけて最後には自分の星に帰っていく王子さま。
王子さまが心配していたのは、バオバブの木の芽。たくさんありすぎて、大きくなって王子さまの星を破裂させてしまうのです。
きっと王子さまが留守にしている間に王子さまの星にはバオバブの木の芽が出てしまっているかもしれない!!いくら小さな星といえ王子さまはバラと仲直りして、お世話をしなくてないけませんし、火山の周りもお掃除しなくてないけませんし。大忙しの王子さまですから、今回お越しくださったみなさまには、そんな困ったバオバブの木の芽を美味しく召し上がってもらいました。
チョコレートアイスが入ったお皿をお渡ししてそれからそれぞれスコップで、バオバブの木の芽を掘るイメージでザクザクのグラノーラも一緒に盛ってもらいました!
後から熱々のブルーベリーソースで酸味をプラス!!
毎回あるわけではないのですが、お土産もご用意いたしました。
「ぼくは、あの星のなかの一つに住むんだ。その一つの星の中で笑うんだ。だから、きみが夜、空をながめたら、星がみんな笑ってるように見えるだろう。すると、きみだけが、笑い上戸の星を見るわけさ」
王子さまがぼくと別れるまえに話したこの描写からのインスピレーション。
空を表現した和菓子。
『好奇心の空』
質問ばかりする王子さまの星は小さくてもきっと輝きに満ちていて、どの星よりも見つけやすくしてあげなくては、きっとぼくは悲しみに暮れてしまう。そんな気がした私の思いからできた『箱庭』ならぬ『箱空』。青い空とカラフルな星たちは子供のころに描いた昼間に見たかった理想の空です。
王子さまの物語を読むといつも変な錯覚に陥ってしまうのです。
王子さまが本当にいるような気もしたり。しなかったり。
大切なことを本当にたくさん教えてくれる王子さまに会いに行ってみませんか??
自分の思い込みや必死で守ろうとしていた何かの見え方が変わったり、もしくは大切にしようとしすぎて、ギュッと握り潰していたことに気づかされたり、意味もなく怖がっていた事から解放させるかもしれません。
今回もみなさまのおかげで素晴らしいイベントにすることができました。
本当にありがとうございます。
しおりを作ってくれた飯塚さん。アシスタントをしてくれたカナさんには本当に感謝しています。ありがとうございました。
またみなさまと素敵な空間を共有できることを楽しみにしてます。
さて次はどんな物語にしようかな??
次回もどうぞお楽しみに☺︎
投稿者プロフィール

- フードディレクター
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2年間イタリアへ修行、帰国後、イタリア料理という枠から飛び出し様々な料理を楽しんでもらえるようお店を持たず、ケータリングという形で料理を提供している。
ケータリングや『ものがたり食堂』を中心に活動。『持たない暮らしの簡単つくりおきレシピ』監修
『新刊わかったさんシリーズ』レシピ監修。
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